「接続済み」でも、インターネットに出られるとは限らない
VPNアプリに「接続済み」と表示されているのに、ウェブページが開かない、アプリの通信が止まる、という場合は、接続ボタンを何度も押す前に原因を切り分けましょう。「接続済み」は、端末とVPNクライアントの間でトンネルやプロキシ接続が確立したことを示す場合がありますが、DNSで名前を解決できること、選択したルートで通信できること、すべてのアプリがその経路を使っていることまで保証する表示ではありません。
原因は大きく分けて、端末やWi-Fi自体の通信障害、DNSの不調、プロキシ設定の競合、接続先やプロトコルとの相性、アプリごとの振り分け設定です。まずVPNを切った状態で同じサイトを開けるかを確認し、次に別のサイトやアプリでも同じ症状かを見ます。症状が一つのアプリだけなら、VPN全体ではなく、そのアプリの通信設定や振り分けが原因かもしれません。
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対応OS
120+
国のカバー範囲
160+
接続先の回線
ここでいう対応OSはWindows、macOS、iOS、Android、Linuxです。使っているアプリやOSによって設定画面と挙動は異なるため、同じ手順で直らない場合もあります。大切なのは、どの段階で通信が止まっているかを一つずつ確かめ、設定を一度にいくつも変更しないことです。
端末・回線・基本設定を先に確認する
最初に、端末そのものがインターネットへ接続できているかを確認します。VPNを一時的に切り、同じWi-Fiまたはモバイル回線で複数のウェブサイトを開いてください。VPNを切っても接続できない場合、問題はVPNより手前にあります。Wi-Fiルーターや回線、モバイルデータ通信の状態を確認し、端末の機内モードを一度オン・オフにする、別のWi-Fiへ切り替えるなど、通信環境を分けて試します。
公共のWi-Fiやホテルのネットワークでは、利用規約への同意やログインを済ませるまで外部サイトに接続できないことがあります。VPNをつないだままでは認証画面が表示されない場合があるため、いったんVPNを切って認証を完了し、その後に再接続してください。ネットワーク側でVPN通信が制限されているときは、接続表示が出ても通信が通らないことがあります。
端末の日付と時刻が大きくずれていると、証明書の検証や暗号化された接続に失敗する場合があります。自動設定を有効にしてから、クライアントを終了して開き直してください。OSやVPNクライアントの更新直後に問題が始まった場合は、更新の保留中や再起動待ちがないかも確認します。再起動は有効な切り分け手段ですが、複数のネットワーク設定を同時にリセットするのは避けましょう。
- ✅ VPNを切った状態でも複数のサイトが開くか確認する
- ✅ Wi-Fiとモバイル回線など、別の接続環境で症状を比べる
- ✅ 公共Wi-Fiのログインや利用規約への同意を済ませる
- ✅ 端末の日時を自動設定にし、クライアントを再起動する
- ❌ 通信できないまま、DNS・プロキシ・ルートを一度に変更しない
VPNを切れば通信できるのに、接続すると全アプリが使えなくなる場合は、VPN経由の経路、DNS、またはキルスイッチの状態が候補になります。一方、VPNを切っても使えない場合は、VPNの設定だけを変更しても解決しにくいため、先に通常のネットワーク接続を直してください。
症状を切り分けて設定を確認する手順
ここからは、原因を特定しやすい順に操作します。各段階でウェブページを一つ開き、結果を記録してから次へ進んでください。VPNを切った状態では通信でき、VPNを有効にしたときだけ失敗することが確認できたら、VPNアプリの設定を中心に調べます。サブスクリプション型クライアントを使っている場合は、接続先の選択と、通信をどの経路へ送る設定になっているかも確認しましょう。
- 接続先を切り替えます。現在の接続先を切断し、クライアントに表示される別の接続先を一つ選び直します。切り替え後に通信が戻るなら、元の接続先やその経路に一時的な問題がある可能性があります。切り替えを繰り返すだけで判断せず、選択した接続先と症状の変化を控えてください。
- DNSの問題を確かめます。特定のウェブサイトだけ開かない、アプリがサーバー名を解決できない、といった症状ではDNSが候補です。VPNクライアントにDNS関連の設定がある場合、設定名と説明を確認し、まず標準設定へ戻して試します。端末で独自DNSや広告ブロック用DNSを指定している場合は、一時的に自動設定へ戻すと比較しやすくなります。設定変更前の値を記録し、確認後は必要に応じて元へ戻してください。
- プロキシ設定の競合を調べます。以前使っていたVPNやプロキシの設定がOSに残っていると、現在のクライアントと競合することがあります。WindowsやmacOSではシステムのプロキシ設定を確認し、AndroidやiOSではVPN構成や端末管理の設定も確認してください。身に覚えのない設定を消すのではなく、どのアプリが作成した設定かを確かめてから変更します。
- ルールとモードを確認します。Clash Vergeやsing-boxなどの互換クライアントでは、ルールによって一部の通信が直接接続になったり、意図しないプロキシグループへ送られたりします。ルール選択やグローバル・ルールモードの名称はクライアントごとに異なるため、説明を読み、変更前の状態を記録してください。TUNモードはシステムプロキシを使わないアプリの通信も取り込める場合がありますが、権限やルート設定が必要です。対応状況を確認せずに有効化しないでください。
- プロトコルや接続方式を確認します。Shadowsocks、VMess、Trojan、Hysteria2、WireGuardなどは方式や必要な設定が異なり、対応するクライアントや接続先も同じとは限りません。選択した設定がクライアントに対応しているか、更新後に古い設定を使っていないかを確認します。ポート番号や暗号化方式を根拠なく編集するのではなく、提供元の案内に従ってください。
たとえば、ブラウザーは使えるのに特定のアプリだけ通信できないなら、システムプロキシだけではそのアプリの通信が処理されていない可能性があります。反対に、どのアプリも接続できないなら、DNSやルート、接続先そのものを先に調べます。VPNを使う際の基本的な機能や接続先の案内は、VPNGD 中国VPNのページでも確認できます。設定項目はクライアントによって異なるため、画面上の表示と利用中のアプリの説明を優先しましょう。
なお、キルスイッチはVPNが切れたときに通信を止め、意図しない直接接続を防ぐための機能です。有効なままVPN経由の通信に問題があると、端末全体がオフラインに見えることがあります。原因の切り分けで一時的に設定を確認する場合も、保護が必要な通信を行わず、確認後は必要に応じて元の状態へ戻してください。
Windows・Mac・Android・iPhoneで見るポイント
基本の切り分け後も直らない場合は、OSごとの権限や通信設定を確認します。メニュー名はOSのバージョンやクライアントによって変わるため、特定の表示名だけを探すのではなく、「VPN」「プロキシ」「DNS」「ネットワーク」の項目を見てください。
Windows・macOS
Windowsでは、設定アプリのネットワーク関連画面でプロキシが意図せず有効になっていないか確認します。VPNクライアントを管理者権限で動かす必要があるかは、そのアプリの案内に従ってください。接続先を切り替えても変化がないときは、アプリのログにDNSエラー、名前解決失敗、ルート関連の警告がないか確認します。ログを共有する場合、ユーザー名や接続用トークンなどの機密情報を含めないよう注意してください。
macOSでは、VPN構成やネットワークサービスの順序、プロキシ設定が複数のアプリによって追加されていないかを確認します。新しいクライアントを初めて使う際に、ネットワーク拡張やVPN構成の追加を求められた場合は、インストールしたアプリからの要求であることを確認して許可します。別のVPNクライアントを同時に起動していると経路が競合することがあるため、使わないクライアントを終了してから試してください。
Android・iPhone
Androidでは、常時接続VPNや「VPNなしの接続をブロック」に相当する設定が有効になっていないか確認します。後者が有効な場合、VPN接続が正常に通信できないと、VPNを切った状態でもインターネットへ出られないことがあります。アプリのバッテリー制限がバックグラウンド通信を止めていないか、VPN権限が現在使っているクライアントに許可されているかも確認してください。
iPhoneでは、設定アプリのVPN構成を確認し、使用していない構成や別アプリの接続が残っていないかを調べます。VPNアプリが求める構成追加の許可を取り消した場合は、アプリの案内に従って再設定が必要になることがあります。Wi-Fiだけで問題が起きるのか、モバイルデータ通信でも起きるのかを比較すると、端末側とネットワーク側を分けて考えやすくなります。アプリ単位のVPN対象設定がある場合は、対象アプリの選択も確認しましょう。
改善しないときに確認し、問い合わせる内容
設定を確認しても通信できない場合は、変更を重ねる前に、VPNを切った場合の状態、利用したネットワーク、試した接続先、失敗するアプリやサイトを整理します。特定のネットワークだけで失敗するなら、そのネットワーク側で通信方式やVPNトラフィックが制限されている可能性があります。どのネットワークでも同じ接続先だけ失敗する場合は、接続先やクライアント設定の互換性を確認する材料になります。
問い合わせ時は、OSとバージョン、クライアント名とバージョン、発生し始めたタイミング、VPNを切った場合の結果、試した確認手順を伝えると状況を共有しやすくなります。エラーメッセージは省略せず記録してください。スクリーンショットやログを送る場合は、アカウント情報、サブスクリプションURL、認証情報、個人を特定できる情報を隠します。サブスクリプションURLは設定取得に使われる情報を含む場合があるため、公開の場に貼り付けないでください。
クライアントの削除やネットワーク設定のリセットは、保存した設定やほかのアプリの接続にも影響することがあります。再インストールを行う前に、必要な設定をバックアップし、現在の接続情報を安全に保管してください。解決のためにファイアウォールや端末のセキュリティ機能を恒久的に無効化する必要はありません。保護機能を停止するよう案内された場合は、その必要性とリスクを確認し、安易に実行しないでください。